【パリ=三井美奈】国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は22日、長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)を含む世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」について、徴用された朝鮮人労働者をめぐる説明が十分ではないとして、「強い遺憾」を盛り込んだ決議を採択した。韓国の要請に沿ったもので、日本に対し、犠牲者を記憶するための方策をとるよう勧告した。 決議は、「意思に反して、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮人やほかの人たち」と徴用政策について、理解できるような方策をとるよう要求した。関係者との対話も促した。 日本は昨年、「明治日本の産業革命遺産」の情報発信の場として、東京・新宿に「産業遺産情報センター」を設立したが、今回の決議は現在の展示は不十分だとして、改善を要求したものだ。日本は決議により、来年12月までに勧告の実施状況をユネスコに報告するよう求められた。2023年の世界遺産委員会で