(2012年10月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) この3年間、一般的な概念は世界の主要経済国を2つの基本的なグループに大別していた。「BRICs」と「病人(sicks)」である。 米国と欧州連合(EU)は病んでおり、高失業率と低成長、恐ろしいほどの債務に苦しんでいた。一方で、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国、そして一部の見方では南アフリカも加わる)は欧米よりはるかに活力に満ちていた。投資家や実業家、欧米の政治家は、未来をじっくり見つめるために定期的にBRICs諸国を巡礼した。 ところが今、おかしなことが起きている。BRICsが苦境に陥っているのだ。 個々の国の問題の性質は異なるが、BRICs諸国を結びつける大きな問題もいくつかある。まず、楽観的な「デカップリング」論が盛んに語られたにもかかわらず、BRICs諸国は皆、弱い欧米経済の影響を受けている。 次に、5カ国す