羊文学『トンネルを抜けたら』インタビュー Text: 金子厚武 日本のバンドシーンがまた新たな季節を迎えつつあると感じさせる注目の3ピース、羊文学がファーストEP『トンネルを抜けたら』を発表する。結成はボーカル/ギターの塩塚モエカが高校一年生だった2012年だが、2015年にドラムの福田ひろ、今年に入ってベースのゆりかが加入。オルタナ/シューゲイザー寄りのざらついたギターサウンドと、内省的な心情を大胆かつ繊細に綴った歌詞、そして何より、塩塚の圧倒的なボーカリゼーションが聴くものの耳を捉えて離さない。まだメンバー全員が現役の大学生だが、昨年にはフジロックの「ROOKIE A GO-GO」にも出演し、すでに早耳リスナーの間ではジワジワとその熱が高まりつつある。ファーストインタビューで、バンドのいままでとこれからを訊いた。 ― モエカさんって、ちょっと前まで「はいじ」っていう名前でしたよね? 塩