大気中の二酸化炭素は、海洋との間で大量に交換されていて、それに比べると化石燃料の燃焼で発生する二酸化炭素の量は桁違いに小さいと聞きました。そのわずかな量が大きな気候変動をもたらすのですか。 海洋から大気へ、また大気から海洋へ年間に炭素換算で約90Pg(ペタグラム)[見慣れた表現では900億トン]の二酸化炭素が行き来しているという説明をうけたり、図を見たりすることがあるかもしれません。これに対し、私達人類が石油や石炭などの化石燃料の使用や森林破壊で大気に放出している二酸化炭素は7Pg[70億トン]程度ですので、海洋と大気間を行き来している90Pgに比べると小さいものに感じられます。 (注:このあまり聞きなれないP(ペタ)は10の15乗を意味する国際的な記号です。1Pgは1Gt(ギガトン)と書かれる場合もよくあります。1Pg =1Gt = 1015g= 10億トン。ここでは、科学論文によく使わ