いわゆるスーパーコンピュータの件だが、スーパーという表現は、ふさわしい対象が時代とともに変わるに決まっているので、わたしは避けたい。 「京速」は、1秒あたり1京(10の16乗)回という演算速度を略したものだ。 わたしはこの事業についてあまり詳しい知識をもっていないが、利用予定者としてかかわっている同僚の話をもれ聞いた知識と「事業仕分け」の件の報道とを組み合わせて考えたことを書いてみる。 一方で、もっと正確な知識を持ってから発言するべきだと思うのだが、他方で、もっと不正確な知識によると思われる発言をただしておきたいと思うところもある。 これまでになかった計算能力がほしいとき、手段として考えられるのは大きく2つの方向がある。 よくわかった技術を使うことと、これまでになかった技術を使うことだ。 前者の極端では、工業製品として売られている計算機を買う。大きな能力がほしければ多数個買う。それを買う予