12日投開票の東京都議選で、自民党公認にもかかわらず、選挙ポスターや選挙公報に自民の文字を入れていない候補者が複数いる。支持層が重なる身内の自民候補者との違いを出そうとしたり、党への逆風をかわし無党派層への浸透を図ったりする狙いがありそうだ。 「都議会ただ1人の現役医師」。ある自民候補者のポスターにはこう書かれ、自民党公認の文字はどこにも入っていない。 候補者は「デザイン上、入れることができなかった。自分はミスター自民党だと思っている」と話す。「現役医師」を前面に出して印象を強める戦略だ。 この選挙区は自民、民主がそれぞれ3人の候補者を擁立している。民主陣営も、身内との票の奪い合いを懸念。ある候補者は「民主党への追い風を感じるが、問題はそこから先。どうやって自分の名前を書いてもらうかだ」と話している。