言論の自由を保障する憲法の下で、警察による驚くべき報道弾圧が起きた。鹿児島県警が、捜査情報などを「第三者」に「漏洩」したとして現職の巡査長と前生活安全部長を相次いで逮捕した背景に、強制性交事件の「もみ消し疑惑」と、それを報じたニュースサイト「ハンター」(福岡市)への強制捜査があったことが関係者の話で分かった。県警はハンターの家宅捜索で、前生安部長が札幌のジャーナリストに郵送した、内部告発の匿名の投書の写しを見つけ、前生安部長を割り出した。県警による元幹部らの逮捕とメディアへの強制捜査は、権力に不都合な事実を報じる「取材の自由」、その根幹をなす「取材源の秘匿」を脅かすものだ。 【記者のパソコン押収】 4月8日月曜の午前8時半、福岡市内の静かな住宅街で、「ガサ」は突然始まった。調査報道を行なうニュースサイト「ハンター」代表、中願寺純則(ちゅうがんじ・すみのり)さん(64歳)の自宅兼事務所に、鹿