DNARという言葉があります。Do Not Attempt Resuscitationの略語で一般に病棟では急変しても蘇生を試みないことに同意してもらっていることを指します。 よくこの言葉は「DNARを取る」という言い方でいわば入院時の際の病院側の一種のエクスキューズ(急変しても仕方ない、なすすべがありません)というニュアンスを持つことが多いですが(もちろん蘇生しても本人が苦しいだけだからという意義が第一です)、私は別の意味でこのDNARをかなり積極的にお話するようにしています。 田舎の病院は高齢者住宅と見間違うくらいに高齢の方が多く入院してきます。私が入院として扱うのは肺炎や尿路感染や交通外傷などが主でこの方は3日くらいで退院、この方は2週間くらい、この方は亡くなるかもしれないなと思いながら入院作業を進めていきます。おおよそどの方に対してもDNARのお話はすることにしています。 「延命治