バーナンキFRB議長は5月13日の講演で、ドル短期金融市場は正常からほど遠い状態にあると指摘した。金融機関はお互いの財務内容にいまだ疑念を持っている。 このような環境下では、ターム物金利の低下を促すための長い資金供給オペと、日本銀行の売出手形オペのような短い資金吸収オペを組み合わせることが本来有効である。それによってオーバーナイト金利を安定させることができる。 FRBはこれまで28日物などの資金供給を空前の勢いで増加させてきた。しかし、そのままだと準備預金が増大し、フェデラルファンド金利(オーバーナイト金利)はゼロ%へ落ちてしまう。現在のFRBはフェデラルファンド金利の誘導目標を2%に定めている。 FRBは日銀のような売出手形オペを持たない。米国では中央銀行が銀行券以外に負債を発行することが法律をクリアするか不透明であるためだ。このため、FRBは保有してきた短期国債を3月以降すさまじ