ノンバンク業界の誰もが口を揃えるのは、大島健伸・SFCG元会長の「カネ貸し」としての能力の高さである。人は見て貸さず、担保に貸す。担保がなければ保証人に貸す。 高利金融の自分のところにカネを借りに来るという時点で先行きのなさを読み取り、気持ちは回収に入っている。 客殺しを当然と考えるえげつなさ。その「ザ・カネ貸し」の命運も尽きた。 警視庁は、6月16日、大島元会長が破綻の直前、親族会社に資産を流出させた疑いが強まったとして、大島容疑者を民事再生法違反(詐欺再生)で逮捕した。 大島逮捕に最もショックを受けたのは、日本振興銀行の木村剛前会長だろう。 木村氏にとって大島容疑者は、金融業の先輩として仰ぎ見る存在だった。日本に商工ローンという業態を確立させ、巨万の富を築いた成功者。 その分野に、銀行として参入した木村氏は、不動産価格の急落と過払い金返還請求の急増という事態を受けて苦境に立った大島容疑
日本振興銀行に警視庁の家宅捜索が入り、先に会長を辞任した木村剛氏にも任意の事情聴取があったと報じられている。目下の嫌疑は検査妨害で、重要案件に関わる社内メールの大量削除などがあったらしい。メールの削除があったことについては、西野社長が認めている。但し、木村氏は今のところこの件への関与を否定しているという。 振興銀行への金融庁検査は、異例の長期間にわたって続いていた。加えて、先の決算は51億円の赤字で、これはSFCGによる債権の二重譲渡問題の影響を含まない業績だ。 ビジネス的には傍目からも変調と見える状況だった。木村氏は、先般、この決算の責任を取る形で会長を辞任した。 加えて、報道を見る限り、出資法違反の疑いが濃い。SFCGから買い取った債権を1ヵ月後にSFCGに買い戻させる実質的に融資になる取引で、この際の手数料は経済的には金利に外ならない。 手数料を利回りに換算すると年利45.7%にもな
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