政府の債務残高がGDP比で200%を超えたのはそれほど例がない。終戦後の日本と現在の日本、そしてナポレオン戦争後と第二次大戦の後の英国にその例がみられる。 巨額の政府債務を削減するには、穏やかな政策としては財政再建と景気回復、金利の抑制などをミックスさせた財政健全化、やや思い切った手段として半ば強制的に国民から税として吸い上げる手段、さらにデフォルト、そしてインフルによる債務削減等がある。 英国はナポレオン戦争後の1821年に政府債務のGDP比は288%に達した。これを1914年までかけて29%まで低下させている。このときにはデフォルト等もなく、それほど極端なインフレも起きていない。このときの債務削減の主たる方法は経済成長とされる。金本位制のもとでの均衡財政政策、軍事費の削減とそれにともなう国債発行の減少、長期債への借換えなど各種の国債管理政策による金利負担減少、1875年に導入された減債