変幻自在の竹 竹は草でもなく木でもなく、独自の性質を持つ「竹」そのものです。変幻自在の顔を持つ無限の可能性を秘めた竹。たった一本の真っ直ぐな竹を、割る・剥ぐ・曲げる・編むなど職人の手を経て様々に形を変えることで、衣食住を問わず私達の暮らしに寄り添ってくれています。また竹の空洞で節がある構造を利用したり、竹根、葉、枝など余すところない竹を活用することで可能性は無限に広がります。今回は、そんな竹ならではの性質と加工についてご紹介します。 竹割り 竹を割った性格と言われるように、竹は割り目を入れると繊維に沿って勢いよく割れます。竹割りは、竹細工に加工する上で基本の工程です。竹の種類によって割りやすさが大きく異なります。虎竹のような淡竹(はちく)は比較的固く粘りがなく肉厚も薄いので割りやすいですが、真竹は粘りがあるため少し割りにくいのです。 竹を剥ぐ 竹ざるや竹籠を編むために必要な竹ヒゴを作るには