「エネルギー・ハーベスティング」という言葉でくくられる技術分野があります.従来は知らぬ間に「捨てられ」ていたようなエネルギー,あるいは自然エネルギーを「すくい上げ」て,主として電子装置の動力源として活用しよう,といった考え方の技術全般に対して,そういう呼び方がなされているのだと理解しています. 一部には実用になっている装置もあるようですが,まだまだ実験レベルの装置が多く,発展途上の技術分野だと思います.筆者も含めて関心を持っている人は多いのですが,どうも喧伝(けんでん)されるのは「都合の良い面」の情報が多く,そうでない部分については言及しないケースも散見されるようです.また,時には一部の駄目なケースを捉えて,ネガティブに評価される場合もあるようです.「どうしたら本当に使える技術になるのか」,「どうしたら総合的に評価されるようになるのか」と考え出すと,どうも心もとないような気がします. 一面