12月14日、警視庁、神奈川県警、三重県警、大阪府警は、一連のいわゆるPC遠隔操作による脅迫メールえん罪事件について、誤認逮捕等に至った経緯についての検証結果を公表した。 各警察において、一連のえん罪事件における自らの捜査の誤りを認めていること自体は、評価することができる。しかし、その検証は、あくまで第三者を交えない内部調査にすぎない上、誤認の最大の原因が、未知のウィルスによる遠隔操作であったことをことさらに強調するものとなっており、真の問題点に踏み込んでいるとは言い難い。特に、取調べについての検証はおよそ不十分である。 すなわち、警視庁の取調べにおいては、虚偽自白を生んでいたにもかかわらず、虚偽自白の主要な原因がえん罪被害者の心情にあったかのような弁解に終始している。例えば、えん罪被害者が虚偽自白をしていることについて、「同居の女性をかばうため脅迫メールを送信したと嘘を言った」と供述して