邪馬台国の女王・卑弥呼(ひみこ)の墓という説がある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳で20日、日本考古学協会など15学会が立ち入り調査をした。 午後には卑弥呼の後継者・台与(とよ)の墓との説がある同県天理市の西殿塚(にしとのづか)古墳でも立ち入り調査を実施。ともに陵墓(天皇、皇族の墓)として宮内庁が管理し、非公開としてきたが、邪馬台国の所在地や古墳成立過程の解明の鍵を握る古墳だけに学会側が要望し、初の調査が実現した。 各学会による陵墓の立ち入り調査は2008年から行われており、今回で9か所目。ただ許可されたのは、墳丘の下段を歩いて観察する程度で、遺物の採集や発掘はできない。この日は午前10時頃から代表の研究者16人が箸墓古墳に入り、墳丘の形状などを確認した。