「時給を他県より1円でも高く」最低賃金めぐる競争は「もはやチキンレース」 悲願の最下位脱出を果たした秋田県の「苦肉の策」とは 秋田市でスーパー5店舗を展開する「マルダイ」の寺田朋和社長は、人件費の高騰に頭を痛めていた。 2024年度に最低賃金が全国最下位の時給951円だった秋田県は、昨年度に80円引き上げ1031円に。寺田社長にとっては想定外だった。 「従業員は喜んでいると思うが、経営者側に最下位脱出の恩恵はない。実体経済や業績を無視して突っ走っている印象だ」 マルダイは従業員約400人の8割以上が非正規社員で、最低賃金に近い時給で働く人も多い。「月の人件費が数百万円増える計算になる。財務状況はギリギリ」 秋田県にとって最下位脱出は悲願だったが、当然、経営者側の反発を生む。そこで秋田県の審議会は「苦肉の策」として、ある手段に出た―。 最低賃金の見直し議論が、今年も各都道府県で続々と始まっ

