文部科学省は2017年度から、大学進学者などへの無利子奨学金について、世帯年収や成績の基準を満たした希望者全員に貸与する方針を固めた。 対象となる約49万9000人分の財源として、17年度予算の概算要求で3378億円(前年度比156億円増)を要求する。 無利子奨学金を受けるためには、基準となる世帯年収を下回ることや、高校の成績が5段階評定で平均3・5以上あることが条件となる。 16年度にこの基準を満たしたものの、予算不足で貸与されていない学生が約2万4000人いるため、文科省はこの分を含めて予算獲得を目指す。 一方、17年度から低所得世帯の学生は平均3・5を下回っても無利子奨学金を申請できるようにする。経済的に苦しい家庭の高校生は、塾に行けなかったり、家計を助けるためアルバイトをしなければならなかったりして成績が上がらない可能性があると判断したためだ。対象となる世帯年収や成績の基準