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ブックマーク / sakstyle.hatenadiary.jp (6)

  • 川畑秀明『脳は美をどう感じるか』 - logical cypher scape2

    神経美学の一般向け紹介の。 似たタイトルのとして、セミール・ゼキの『脳は美をいかに感じるか』があるが、ゼキは川畑の師にあたるらしい。 筆者の専門は心理学であるとのこと。 神経美学とは、脳科学的アプローチによって芸術鑑賞や制作について迫るというもの。芸術として扱われるものは、書においては、基的に絵画。 各章ごとにテーマが分かれていて、ちょっと雑学集っぽくなっている。心理学で知られている○○効果が、絵画の鑑賞や制作においてはこういうところで見られるというようなことが、いくつも並んでいる感じ。 第一章 アートの脳科学とは何か ロスコ・ルームでの筆者の体験の話から。ロスコの絵と、トロクスラー効果 ゼキ「優れた芸術家は、優れた神経科学者である」(脳の振る舞いを生かした表現をしている) 絵画鑑賞時の視線の動き 視線方向についての実験(視線方向にあるものにより注意が向かう、また、より好ましく感じ

    川畑秀明『脳は美をどう感じるか』 - logical cypher scape2
  • 『ウィトゲンシュタイン』 - logical cypher scape2

    KAWADE道の手帖シリーズ。 鬼界彰夫、永井均、飯田隆、岡賢吾による「レクチャー」、野家啓一のエッセイ、戸田山和久、大家雄裕、田中久美子、小山明、前田泰樹、山田啓一による論考、著作解題、さらに、大森荘蔵、藤隆志、坂井秀寿、奥雅博がかつて書いた文章も「日のウィトゲンシュタイン受容史」として掲載されている。 以下、おもしろかったものをいくつかピックアップ 永井「たまたまの孤独」 「私」とか「今」とか「神」とかの話は、まあいつもの永井均だと思う(1冊くらいしか読んでないので断言はできないが) で、言語ゲームが「たまたまの孤独」であるというあたりがよかった。『ウィトゲンシュタインはこう考えた』を読んだ時、数を数え上げるところの話を読んで、これが「他者」って奴かーとか思ったことがあって、それと重なった。そこにグルーのパラドックスを絡めてるのも面白かった。 言語ゲームっていうのは、単なる偶然性

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  • 村上裕一『ゴーストの条件』 - logical cypher scape2

    ゼロアカ道場優勝者である村上裕一によるデビュー作。 これで長きにわたったゼロアカ道場企画も当に終結したと言える。 キャラクターというものが現代オタク文化の中で拡散している様をゴーストという概念で捉え直し、そのリアリティを批評している。 三部構成で成っており、第一部はアイドル論から接ぎ木する形でキャラクターについて、第二部は2chやニコニコ動画における創作からゴーストについて、第三部はノベルゲームなどの作品論を通じてキャラクターの生について論じられている。 なんだろうな、自分だったら絶対こうは書かないだろうとも思うのに、それから取り上げられている作品についても知らない*1ものの方が多いのに、すごく共感してしまうというか、考えていることが似ていると感じるところが多かった。 そういう意味で実に刺激的であった。 明晰さを追求する哲学・思考を触発する哲学 - Togetter というのがあって、

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  • キャラ=亜人間について - logical cypher scape

    『筑波批評2009冬』に載せた亜人間論について、id:kugyoくんからコメントを貰っています。 コメント欄でちょっとやりとりがあったのですが、それに対する簡単な応答を。 別に、このまま向こうのブログのコメント欄で続けても構わないのですが、まあひとつのエントリにしてもいいかな、と。 sakstyle >亜人間論 伊藤の用語法に問題があるのは確かですね。 特に、「マンガのおばけ」と「うさぎのおばけ」は、あのを難しいと思わせている理由のようです。僕としては、「表現レベル」と「作品世界レベル」に区別することで整理できたかと思っているのですが。 しかし、「キャラ」が一体何を指しているのかは、確かに分かりにくい。というか、「キャラ」を「記号」だと言ってくれればいいのに、「人格・のようなもの」とか言うから、分かりにくくなります。 でもそこがポイントで、記号なのか人格なのかはっきりと区別できなくなって

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    orbis
    orbis 2009/12/16
  • ジェラルド・M・エーデルマン『脳は空より広いか』 - logical cypher scape2

    脳神経科学者エーデルマンによる、「意識」についての研究の一般向け啓蒙書。 基的には、全くその通りだよなあと思いつつ読んだけれども、うむむまだよくわからんなーという部分もあった。 とりあえず、まずはの内容をざっと紹介。 意識について エーデルマンは意識の特徴として、主観的であること、統合されていながら、かつ変化していくことなどを挙げている。 特に重視しているのが、統合されながら変化していくということである。 意識は、様々な要素が合わさって単一のシーンとして構成されている。目に見えている様々な感覚やら感情やら何やら。そしてその中から要素だけを取り出そうとするのはほとんど不可能(例えば、クオリアについて、「赤」のクオリアなどといって、あたかもそれだけ単独で取り出せるかのように語られることがあるが、それを否定している)*1。そのように統合されながらも、時間的推移にともなって次々と変化していくも

    ジェラルド・M・エーデルマン『脳は空より広いか』 - logical cypher scape2
  • 削除しました- logical cypher scape

    2012年2月15日、はてなの法務担当を通じて西塚氏より削除依頼が来ているという連絡を受けたため、当記事を削除しました。 西塚氏側は、当記事のある表現が侮辱的表現であるため削除依頼したとのことですが、私には、その表現を侮辱として使った意図はありませんでした。 とはいえ、削除に応じない理由も特にありませんので、削除することといたしました。

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