マスク氏が買収する以前のTwitterは、高度な技術力を備え合理的な経営をするシリコンバレー流のテクノロジー企業だと思われてきた。だが、マスク氏が買収した後のTwitterの経営を合理的な施策の積み重ねとして理解することは困難だ。むしろ非合理的な、はた迷惑な出来事に目を背けず調べることで、はじめて理解できることが多い。 同社に起きた出来事を調べていくと、あるパターンが見えてきた。オーナーのマスク氏は、技術やビジネスの合理性、持続性よりも、刹那的な注目を重視する傾向がある。そして特に自分と親和性があるグループ——特に差別発言で物議をかもすことでSNSを盛り上げ閲覧数を稼いでくれる極右インフルエンサーとその支持者からの人気を重視する。イーロン・マスク氏自身も「迷惑系インフルエンサー」としての行動を取っているのである。 予告なしの利用制限にユーザーは悲鳴 ある日突然、予告なしに利用制限が始まった