東京都教育委員会は28日、06年度の入試で都立日本橋高校(中央区)が、暴力事件などを理由に同校を退学し、その後再受験した元生徒の男子2人(20歳と18歳)の合否判定資料を改ざんし、不合格にしていたと発表した。改ざんに関与した当時の校長と副校長を処分する方針で、公文書偽造容疑での刑事告訴も検討している。 都教委によると、元生徒2人は05年4月に入学。校内で暴力事件を起こしたり、校外で補導されるなどした末、同12月に自主退学したが、06年2月の入試に再出願した。男子の入試には計62人が受験し、総合成績で2人は合格圏内に達していたが、当時の苗村深校長(現福生高校長)は武田富雄副校長(現足立西高副校長)に成績の改ざんを指示、60点だった2人の自己PRカード点を0点にし、調査書点をオール1にするなどして不合格とした。他の60人は合格した。 苗村校長は「他の生徒への影響を考慮した」と釈明しているという