タグ

ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (6)

  • サッチャーの失敗した成功 - himaginary’s diary

    クリス・ディローが、意図しない形で成功を収めたサッチャーの功績として以下の3つを挙げている。 1980-81年の景気後退による労組の弱体化 この時に政策として採用されたマネタリズムは別に英国経済への体罰を意図したものではなく、インフレはもっとスムーズに低下するはずだった。しかし豈図らんや、失業とインフレのトレードオフはマネタリストの予想に比べ峻烈で、失業者は300万人に達した。 ただ、その結果として労組の交渉力は弱まった。そのため、利益率や予想利益やアニマル・スピリットは高まり、1980年代の投資を促進した。 確かにサッチャーは労組の弱体化を約束していたが、彼女は失業ではなく法の支配を通してそれを実施するつもりだった。 80年代初頭の信用統制の緩和 彼女が経済の自由化の一環として考えていたその緩和は、予想を超えた大きな経済的インパクトをもたらした。即ち、消費者主導の社会と経済を生み出した。

    サッチャーの失敗した成功 - himaginary’s diary
  • 経済学者がよくやる間違い - himaginary’s diary

    エズラ・クラインが、タイラー・コーエンのエントリに触発されて、経済学者が見落としがちな現実世界の重要な点をリストアップしている(H/T okemosさんツイート)。以下はその拙訳。 政治力は重要。短期的には経済的に効率的な結果であっても、長期的には政治力に危険な不均衡をもたらすものもある。それは結局のところ、経済的にも効率的ではないことになる。このことは、多くの経済学者の組合に対する見解にとって特に示唆的である*1。 文化は重要。それは、人間が実際に行動するパターンと同じくらい重要。政策の中には、理論と実証には適合するが、社会や人々には適合しないものもある。この点に関するデビッド・ブルックスの指摘は正しい。 ある政策が、補償的な二次的政策があって初めて意味を持つならば(例:低所得者層への何らかの還付とセットになった逆進税)、その補償的政策が成立する見込みがあるかどうかを自問自答すべき。もし

    経済学者がよくやる間違い - himaginary’s diary
    orihime-akami
    orihime-akami 2011/03/12
    新自由主義者も同じこと。市場原理を無批判に信奉するのであれば、一度は考えてほしい。
  • 日本は最適通貨圏か? - himaginary’s diary

    一昨日のエントリでは、ギリシャ危機をきっかけとしたユーロを巡るマンキューとクルーグマンのやり取りを紹介した。そこでクルーグマンがリンクしたデビッド・ベックワースは、2次元の座標図を使用して最適通貨圏を視覚的に捉える方法を紹介している。彼は、以前のエントリで、実際にその方法を用いてギリシャが最適通貨圏から外れていることを示している(下図)。 ここで縦軸は工業生産成長率の対ユーロ圏全体の相関係数であり、横軸はインフレ率と雇用保護の程度(6段階で評価)から求めた衝撃吸収係数(数値が高いほど衝撃を吸収し易い)である。従って、原点から遠いほどユーロの最適通貨圏に適合し、原点に近いほど最適通貨圏から外れることになる。赤い線はベックワースが仮想的に引いた境界線であるのでそれほど厳密なものでは無いが、ギリシャは最も原点に近いので、いずれにせよ分析対象国の中で最適通貨圏から最も遠い位置にいることが分かる。

    日本は最適通貨圏か? - himaginary’s diary
  • 科学と非科学の境目 - himaginary’s diary

    先週の土曜日にたまたまTBSの報道特集NEXTを見て、昨年の筑波大学での大学教授解雇事件が問題になっていることを知った。 事の経緯は、長照二プラズマ研究センター長がフィジカル・レビュー・レターに投稿した論文に関し、データの改竄があったのではないかとの院生からの内部告発があり、筑波大学の調査の結果、不正があったと認定され、長教授が解雇されたというもの。しかし、改竄は無かったという長氏の主張に海外の同分野の研究者の多くが同意し、現在は形勢的に筑波大学が不利になっているらしい。 この件に関する筑波大学の発表資料はこちら。 一方の長氏側の資料をまとめたサイトはこちら。 ネット上の第三者の意見としては、このブログで以下の2サイトが紹介されている。 「日々是好日」 直近の2009/10/25エントリで同ブログ内の関連エントリがまとめられていると同時に、報道特集NEXTの影響によるアクセス数の増加に驚い

    科学と非科学の境目 - himaginary’s diary
  • 財政再建のための10の方法 - himaginary’s diary

    ジェフ・フランケルというハーバード・ケネディスクールの教授が、ナショナル・ジャーナルによる財政再建に関する以下の11/30付けの問いかけに対し、10項目のリストを挙げている(Economist's View経由)。 President Obama and his team said recently that the fiscal 2011 budget will represent a credible effort to reduce budget deficits and put the federal government on a path toward "sustainable" deficits of not more than 3 percent of GDP by 2016. How would you alter taxes and spending to achiev

    財政再建のための10の方法 - himaginary’s diary
  • いかにしてサマーズはハーバードに18億ドル損させたか - himaginaryの日記

    というエントリをフェリックス・サーモンが11/29に上げている。そこで彼は、同日のボストングローブの記事を取り上げ*1、サマーズのハーバード学長時代の強気の姿勢が、ハーバードに18億の損をもたらした、と書いている。 以下はその拙訳。 大抵の人は、伝説的なファンドマネージャーを投資と流動性の面倒をみてもらうために何百万ドルもの報酬で雇ったならば、その人間の助言に耳を傾ける。しかし大抵の人々はラリー・サマーズではない。 それは毎年少なくとも1度は起きた。ハーバード大の財務を担当する職員が部屋にひしめく中、大きな成功を収めたハーバード大基金のトップであるジャック・メイヤーと、当時ハーバード大学長だったローレンス・サマーズが、熱い議論を交わした。話題は、現金と、大学がどのようにその基的な運転資金を運用している――もしくはしていない――か、だった。 議論の現場にいた人によると、メイヤーは、2000

    いかにしてサマーズはハーバードに18億ドル損させたか - himaginaryの日記
  • 1