マーク・ラファロからプレゼントをもらうなんて、滅多にないことだ。でもそうとしか説明できないものから始まって、最終的に出来上がったのが本作『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』なのだ。 このプロジェクトが私の元にやってきたのは、ナサニエル・リッチが書いた画期的な記事がニューヨーク・タイムズ誌に掲載されてから、わずか一年後だった。その時点でプロジェクトはすでに、マーク・ラファロとパーティシパント社のもとで、順調に軌道に乗っていた。初めて記事を読んだとき、不屈の企業弁護士ロブ・ビロットのストーリーと、それによって図らずも露呈したデュポン社とテフロンのストーリーに、多くの人同様、私も驚き、憤慨した。 ドラマ化することがどれほど大変になるとしても、そのストーリーは今なお続いている企業の不正を明確に示しており、文化、政治にも強く関連しているものだった。監督には才能ある人々の名前が脳裏をよぎるよう