【上海=河崎真澄】香港政府は23日、米当局にスパイ活動取締法違反容疑で訴追された中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員(30)が同日、香港を離れたとの声明を発表した。香港英字紙、サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)によると、元職員は同日、ロシアのアエロフロート機に搭乗し、モスクワに向かった。ただ最終目的地はロシアではなく、アイスランドやエクアドルへ亡命申請する可能性があるという。 一方、ロシアのタス通信は23日、スノーデン元職員は24日にもキューバの首都ハバナからベネズエラの首都カラカスに向かうと報じるなど、情報は錯綜(さくそう)している。元職員は女性と2人連れという。 スノーデン元職員は5月20日に香港に入境し、米国家安全保障局(NSA)による個人情報の収集活動を米英メディアを通じて暴露。米当局は訴追後、香港との犯罪人引き渡し協定に基づき、身柄拘束と早期引き渡しを求め