姫田 忠義氏(ひめだ・ただよし=ドキュメンタリー作家)7月29日、慢性閉そく性肺疾患のため死去、84歳。神戸市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男大(だい)氏。 54年に神戸市から上京後、民俗学者の宮本常一に師事。アイヌの儀式や山間地の焼き畑農法などを撮影し、消えゆく文化や暮らしを映像作品に残した。76年、民族文化映像研究所を設立。89年にはフランス芸術文化勲章オフィシエを受けた。 生涯で100本を超えるフィルム作品を製作。代表作に、北海道・二風谷で撮影した映画「アイヌの結婚式」(71年)、新潟県北部でダム建設を前にした山村の暮らしを追った映画「越後奥三面-山に生かされた日々」(84年)がある。テレビ番組では宮本が監修した「日本の詩情」。