講談社は1月28日、一部の書籍に2月からインクジェットデジタル印刷を採用すると発表し、自社の印刷・製本工場を報道関係者に公開した。印刷には米HP社のインクジェットデジタル輪転機「HP T300 Color Inkjet Web Press」、製本にはスイス ミューラー・マルティニ社の「『シグマライン』デジタル製本システム」を導入した。文庫の重版分、学術書や四六版並製(ソフトカバー)の本文をPDFで入稿したデータで版を作らずに印刷し、製本までをオールデジタルで稼働する。作業員は3人。 インクジェットデジタル輪転機。両面印刷に対応し同じ機械が2台並ぶ(写真をクリックすると拡大します) これまで商業印刷物には印版を起こすオフセット印刷が広く使われ、出版社が印刷会社に印刷を発注し、印刷物の階調を版で調整してきた。枚数や部数が多い場合に適した印刷方法だが、小ロットの印刷にはコストの面で見合わない。ま