川端康成の連載「美しい!」を収録した福岡日日新聞の当時の紙面のコピー。1927年4~5月に文芸コーナー「月曜附録」に計4回連載された ノーベル文学賞作家、川端康成が手がけた「新聞小説」で、研究者の間でもほとんど知られていなかった最初期の作品が確認された。1927年(昭和2年)4~5月に福岡日日新聞(現・西日本新聞)に連載された「美しい!」は、川端作品を管理する財団法人「川端康成記念会」が初の新聞小説と認定した作品より4か月早く発表されていたが、川端の全集には未収録だった。今回の発掘で川端作品の年譜が塗り替えられることになる。代表作「伊豆の踊子」刊行直後の27歳当時の作品で、文豪の成長過程を知る貴重な資料と言える。 川端の新聞小説では、これまで同年8月から中外商業新報(現・日本経済新聞)で連載された「海の火祭(ひまつり)」が初作品とされていた。 「美しい!」は福岡日日の文芸コーナー「月曜附録