【ワシントン共同】日欧の科学者による鳥インフルエンザウイルス研究について、米政府・科学諮問委員会が生物テロに利用される懸念から論文の一部を削除するよう求めた問題で、東京大医科学研究所の河岡義裕教授ら世界の科学者39人は20日、自主的にウイルスの研究を60日間停止するとの声明を発表した。 声明によると、停止は一時的なもので、研究の重要性やウイルスが外部に漏れないように厳重な措置がとられていることを広く説明するのが目的。各国政府にも問題解決策の検討を求めている。 英科学誌ネイチャーと米科学誌サイエンスに同時発表された声明などによると、河岡教授が教授を兼務する米ウィスコンシン大と、オランダ・エラスムス医療センターの研究チームは、H5N1型鳥インフルエンザウイルスがどういう遺伝子変異をすると、感染しやすくなるかを実験用動物のフェレットを使って突き止めたとされる。 これに対し、諮問委員会はウイルスの