美浜町の山口治太郎町長は8日、町の原子力防災計画の見直しを議論する防災会議で、美浜原発について「外に放射能を出すことはないと思っている。(放射性物質が外に漏れない)対策はとれている上で、防災体制を進めていくということをご承知いただきたい」と述べた。 福島第1原発事故では、「想定外」の事態が起きて広範囲に大量の放射性物質が飛散した。このため国は、原発事故時の対策を全面的に見直すことにし、原子力規制委員会が先月、住民の避難対策などを充実させる地域を30キロ圏に広げた「原子力災害対策指針」を示した。 会議は、この指針を受けて初めて開かれた。県や関電の幹部ら24人の委員が出席したが、約1時間半の会議の大半は町からの概要説明に費やし、委員から原子力防災に関する意見や質問はなかった。【柳楽未来】