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春に関するorticaのブックマーク (1)

  • 観察結果、そして静かに狂う - folkholic

    大学生の頃好きだった男の子 18歳の春にさくら色の稲が落ちて スープを煮込むみたいに時間をかけ気持ちを育んで 19歳の冬に、恋は実った その男の子は、ひとつ年上で 関西圏外出身のため標準語を話していた 煙草と映画と写真を撮ることが好きで 茶色がかった短髪に黒縁眼鏡が似合っていた 歩く姿はすこし背気味で お酒を愉しむみたいにたっぷりと煙草をくゆらせて 人と人の間をすいすい縫っていた  わたしはスープを煮込んでいる間 相手のことを理解するための観察を怠らなかった 鞄から彼が無造作に取り出したからは 煙草の匂いがして いつもわたしをクラクラさせた 彼が大事にしていたの中に 『私の好きな孤独』というものがあった  どのストーリーのなかにも 自分を見いだせる と、彼は言って 『窓』と題された文章を、声に出して読んでくれた それはこんなふうにはじまったはじめに言葉があり、街の言葉は窓だった。

    ortica
    ortica 2013/05/18
    [h:keyword:isbn:9784267015366][google:images:私の好きな孤独]
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