朝日新聞2011年1月30日読書面に掲載された鼎談を再録します。 ◇ 筒井康隆さんが読書面で連載した『漂流――本から本へ』が朝日新聞出版から本になりました。筒井さんと、同学年の大江健三郎さん、このほど本をめぐる随筆集『星のあひびき』が出た丸谷才一さん。3人の作家による「読書について」の鼎談(ていだん)では、豊かで多彩な読書体験が語られました。(構成・大上朝美) ■面白い本を飛び石伝いに 筒井 大江 僕は『漂流』推薦の言葉に「面白ヒトスジの大読書家」と書きました。筒井さんは子どもの時から面白い本をつかまえる名人で、つかまえたら正面から熱中する。自分に根を下ろすよう大切にする。その後、一つ一つが書かれるものの柱になります。最初は俳優になりたかったのが、ある時から小説家の自分を自覚する。その方向に読み進む過程が、あざやかなドラマですね。 丸谷 読書に対するエネルギーに圧倒されるね。僕なんかとても
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