平等院鳳凰堂の屋根に使われていた平安後期の瓦。創建から約半世紀後に作られたとみられる(宇治市で)=川崎公太撮影 京都府宇治市の世界遺産・平等院鳳凰堂(国宝)の屋根に残る平安後期の瓦約1500枚のうち、約8割が創建(1053年)から約半世紀後に作られていたことがわかった。平等院では「創建時の鳳凰堂が瓦葺(ぶ)きでなかったことがほぼ確実になった」としている。 鳳凰堂の瓦は約5万枚あるが、後世の修理でほとんどが交換されている。昨年9月からの大修理で平安後期の瓦を調べたところ、創建と同じ時期に作られた瓦(南都系)が280枚だったのに対し、約半世紀新しい瓦(河内系)が1273枚に上ることが判明した。 鳳凰堂の周辺で過去に行われた発掘調査でも南都系の瓦の出土例は少ない。このため、創建時の鳳凰堂の屋根は木瓦で、約50年後の修理で瓦に葺き替えられたと考えられるという。 河内系の瓦は、今の大阪府八尾市にあっ