現在のトルコとほぼ同じ地域に栄えたヒッタイト帝国の石造りの都市跡、ビュクリュカレ遺跡の発掘調査を進める中近東文化センター(東京都三鷹市)付属アナトリア考古学研究所は22日までに、紀元前14世紀の象形文字が残る印影が出土したことを明らかにした。 印影は直径約2センチの円形で、中央の象形文字からは、持ち主とみられる「タルフンダウィヤ」という女性の名前が読み取れるという。高位にあった人物とみられる。 字体からヒッタイト帝国(紀元前1400~同1200年ごろ)の初期のものと判明。印影が残る粘土には縄の跡も見つかり、手紙などの封印に使われた可能性がある。 遺跡は首都アンカラ南東約70キロに位置する。交通の要衝として繁栄したとみられ、既に石造りの城壁が見つかっている。(共同)