東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、福島県南相馬市は、放射線測定や除染などの研究を進め、必要な人材を育成する「市放射線対策総合センター」を設立する方針を固めた。 原発事故の影響で多くの住民が仕事を失ったことから、市はセンターを通じて雇用の創出・確保を目指す考え。センターの業務は来年1月をめどにスタートする。 原発事故後、同市は一部が緊急時避難準備区域に指定され、事故前は同区域内にいた約4万7000人の住民のうち約1万8000人が避難生活を送っていた。9月30日に同区域の指定が解除され、住民の帰還に向け学校や道路など市内全域で除染作業が行われている。 ただ、同市や飯舘村などを管轄するハローワーク相双によると、原発事故後に両市村では計2068人(8月末現在)が職を失った。大半が同市の人で、多くは震災や原発事故の影響とみられ、同区域の解除後の雇用の確保が課題となっている。 センターの設立は