韓国の朴正煕政権による代表的な民主化運動弾圧事件として知られる1974年の「民青学連事件」で死刑判決を受けた詩人、金芝河さん(71)に対し、ソウル中央地裁は4日、犯罪行為が存在しないとして再審で無罪を言い渡した。 同事件では日本人を含む200人以上が摘発され死刑判決が続出。内外の抗議運動の高まりで死刑執行者は出なかったが、翌年にこの事件の逮捕者らを背後で操ったとして8人が死刑執行された「人民革命党事件」が起きた。この8人も再審で無罪が確定している。 金さんも、日本で作家、大江健三郎さんらが支援運動を展開し死刑を免れたが、約7年間投獄された。70年にも国会議員ら権力層を批判した風刺詩「五賊」を発表し投獄されている。(共同)