長崎の被爆者や沖縄のアメリカ軍基地などを撮り続けてきた、日本を代表する写真家の東松照明さんが、去年12月、沖縄県内の病院で亡くなっていたことが分かりました。 82歳でした。 東松照明さんは昭和5年、愛知県に生まれ、愛知大学在学中に本格的な写真活動を始めました。 その後、プロの写真家になり、原爆投下がもたらした実態を伝えるために、昭和36年から長崎の被爆者の戦後を追い続け写真に収めてきました。 また、本土復帰前の沖縄で、ベトナム戦争に出撃する爆撃機や広大なアメリカ軍基地を目の当たりにして以降、基地や周辺に暮らす人々の様子などを撮り続けてきました。 国内だけでなくアメリカやヨーロッパなどで写真展を開くなど作品は国内外で高く評価され、平成7年には紫綬褒章を受章しました。東松さんは、2年前から沖縄に移り住み、撮りためた作品を去年、県立の美術館に寄贈するとともに、無料の勉強会を開いて後進の育成にも努