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近代と欲情に関するorticaのブックマーク (1)

  • 今週の本棚:本村凌二・評 『快楽の歴史』=アラン・コルバン著- 毎日jp(毎日新聞)

    (藤原書店・7140円) ◇「調和」を求めた感性の変容を捉える試み 十七歳の森鴎外には思いをよせた娘がいたという。古道具屋の半分締まった障子(しょうじ)の口に娘が立っている。それほど美人というわけではないが、なんともいえない愛敬(あいきょう)がある。一週間に一度往(ゆ)き帰りに前を通るだけなのだが、その姿を見ないと一週間がなんとも物足らなく感じるほどだった。 ただそれだけのことだったが、彼が洋行するまで五年間もつづいたというから、半端ではなかった。ところが後年この娘の正体を聞くことになる。近所の寺の住職が仕送りをして囲っていたらしい(『ヰタ・セクスアリス』より)。 アラン・コルバンはフランス社会史研究、とりわけ感性史研究の旗手としてきわだっている。書の序「日の読者へ」によれば、彼が描くのは主として「ラテン的でカトリック的な」西欧であり、官能の規範とエロティックな実践が当時の日のものと

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