長野市の食品製造販売会社「丸生(まるせい)本店」の従業員2人があんこを味見し、嘔吐(おうと)や手足のしびれを訴えた問題で、あんこは長野市の食材販売会社「丸冨士」が中国に持つ合弁企業の工場で作られていたことが20日、分かった。 長野市保健所が19日に実施した簡易検査では、有機リン系などの化学物質は検出されなかった。また、2人の血液を検査した結果、有機リン系農薬を摂取した際に上昇するコリンエステラーゼという酵素は、正常値だった。 食品衛生監視員が問題のあんこを調べたが、異臭は感じなかったという。しかし、当初、2人の従業員は「石油のようなにおいがした」と話していることから、同保健所と長野県警が成分を詳しく調べている。 納入業者によると、問題のあんこは3月に中国・青島市の合弁企業の工場で製造された砂糖入りの小倉あん。密封し、1袋5キロ入り4袋を1箱に梱包(こんぽう)された後、船で日本に運ばれた。賞