三重県は30日、鳥羽市の答志島の漁港で、漁協職員が猛毒を持つカワハギ科のソウシハギを捕獲したと発表した。 県水産資源課によると、熊野灘海域の定置網などに混入するケースが年間1、2件あるが、内臓に持つ毒はフグ毒の50倍以上とされ、「捕まえても絶対に食べないで」と注意を呼びかけている。 県によると、捕獲された魚は約40センチ、約500グラム。ソウシハギは本来、温暖な海域に生息するが、近年は10月頃から冬にかけて伊勢、志摩市沖でも見かけるという。今月初めには菅島などでも捕獲されており、鳥羽磯部漁協の藤原隆仁・常務理事(56)は「例年より多い」と話している。 県水産資源課の担当者も「ソウシハギが熊野灘で見つかることはあるが、志摩市沖はまれ。温暖化の影響で北上してきたのでは」と推測する。 厚生労働省によると、ソウシハギが持つ毒「パリトキシン」を摂取した場合、激しい筋肉痛や呼吸困難、まひやけいれんを起