ロシア極東沿海地方マハリノと中国吉林省・琿春を結ぶ鉄道区間(全長約30キロ)の9年ぶりの運行再開が決まり、ロシア側から中国側へ石炭を運ぶ貨物列車の試験運行が2日行われた。貨物列車の本格運行が9月に始まり、将来的に旅客列車の運行計画もあるという。 マハリノ周辺にはザルビノ港などの港湾があり、海への物流網を求める中国と、極東の港湾や鉄道の機能強化を目指すロシアの利害が一致した。ロシア極東の港を通じて中国とロシア、日本、韓国を結ぶ環日本海の物流網が活性化する可能性がある。 マハリノ-琿春間は単線で、2000年に貨物列車の運行が始まったが、運行管理会社の倒産などロシア側の国内問題で04年に休止。中国側でエネルギー需要が高まり、ロシア側で輸出用石炭が確保されたことなどから再開が決まった。(共同)