この宇宙のあらゆる物質に質量を与えているとされる「ヒッグス粒子」。 「神の粒子」とも呼ばれ、研究者によってその存在が予言されていながら見つかっていなかったこの素粒子を発見しようと、3年前からスイスで大規模な実験を行っていた研究者たちが、中間結果を日本時間の13日夜、発表することになりました。 ヒッグス粒子をとらえられれば「世紀の発見」と言われ、物の質量が生まれた仕組みや、宇宙の謎を解き明かすカギにもなるとみられています。 関係者が熱い期待を寄せるヒッグス粒子とは何か、どのような実験が行われてきたのか。 科学文化部の新本貴敏記者が解説します。 すべてはビッグバンから生まれた 137億年前に起きたといわれる宇宙誕生の大爆発、ビッグバン。 今の宇宙のさまざまな物質を構成する最小単位の粒子「素粒子」も、ビッグバンの直後に生まれたと考えられています。 物理学の「標準理論」の中で、人類が唯