今年12月から、従業員数50人以上の企業は、“心の健康診断”であるストレスチェックの実施を義務づけられる。昨年6月の労働安全衛生法の改正を受けた措置である。定期的に従業員のストレスの状況を検査し、結果を本人に通知して気づきを促す。さらに、検査結果を分析し、職場のストレス要因を見つけて、労働環境の改善につなげる。従業員のメンタルヘルスの不調を未然に防止するのが狙いだ。 自殺者数の高止まりやうつ病患者の増加から、企業も従業員のメンタルヘルスに目配りをする必要性が高まっている。従業員が不調を抱えていると、生産性が低下し、ひいては業績に影響を及ぼす。企業がストレスチェックを怠り、従業員がうつ病にかかるようなことがあれば、最悪の場合、安全配慮義務違反で訴えられる可能性もある。 メンタルヘルス対策が重要性を増す中、集中力アップやストレス緩和を目的に、職場で音楽を流す企業が増えているという。今年5月にオ
日経ビジネス2015年9月14日号の特集は「あなたに迫る 老後ミゼラブル」。現代ニッポンに生きる誰もが直面しかねない「老後ミゼラブル」の現実を浮き彫りにした。誌上でも取り上げた「3大ミゼラブル」の1つが孤独死だ。 近年、孤独死する高齢者が増え、遺品整理業が活況を呈している。死後、時間が経過した現場は悲惨そのもの。一方で、遺品に紛れて金品が見つかることも多々あるという。「特殊清掃」を手掛ける福岡県の遺品整理業者が、孤独死現場の真実を明かした。 (聞き手は鵜飼秀徳) 岩橋ひろし氏(友心・まごころサービス代表取締役) 1976年、福岡市生まれ。39歳。専門学校を卒業後、嬉野温泉旅館「和多屋別荘」にて全国初の男性中居「男組」の中居頭を務める。2004年7月、自動車販売店アクション・ロードを創業。2012年3月、遺品整理士を取得し、4月から福岡県大野城市で「友心・まごころサービス」を立ち上げる。生前
財務省がまとめた「軽減税率」案の内容が明らかになった。 新聞の記事を読んで、ちょっと茫然としている。 あまりにもバカげて見えるからだ。 もし財務省が、本気でこのプランを実行するつもりでいるのだとしたら、彼らの現実感覚は、かなり致命的にズレていると申し上げなければならない。 あるいは、一連の記事は、いわゆる「観測気球」であるのかもしれない。というよりも、今回の「案」は、消費税率についての実際の運用を、財務省が想定している最終的な落としどころに落着させるための、とりあえずのブラフなのかもしれない。つまりこれは「見せ金」なのだ。いくらなんでも、まさかこのまま実行するつもりのガチな計画ではないはずだ、と、そういうふうに解釈しないとこちらの理解が追いつかない。 念の為に、「財務省案」の概要を説明しておく。 軽減税率の対象となる品目は、基本的に、外食サービスを含む「酒類を除くすべての飲料と食料品」とい
星新一、鍵、クラウド 星新一のショートショートに傑作「鍵」がある。この話は、ある男の物語だ。その男は、道端で鍵を拾った。はたして、この鍵は、どの鍵穴にあうものか。男は、その答えを知りたくて、鍵を片手に鍵穴を探す旅に出た。 男は、鍵穴を見つけては鍵を差し込んだ。どの穴にも鍵ははまらない。しかし、その鍵穴を探すこと自体が、男の人生そのものになった。そして感動的なラストを迎える。 この短編に出会ったのは私が高校生のときだった。人生は目的があって、それに向かうべきことばかりではない。ときに、その過程自体が愉悦をもたらすものになる。そして、過程そのものが、崇高な人生の目的を超越する、といったあざやかな逆転が描かれていた。 しかしこの物語が、現代的にこのように書き換えられたらどうだろう。 「男は、道端で鍵を拾った。男は、スマートフォンで鍵をスキャニングした。スマートフォンは表示した。『この鍵は、GPS
創業240年以上の歴史を持つ、社員7人の家族企業、白糸酒造が、サンライズ制作のアニメーション「装甲騎兵ボトムズ」とのコラボを皮切りに、アニメ関連の商品で業績を急回復させている。2013年から開始したアニメ関連部門はすでに売上高の2割を超えるまでになった(2014年の同社の年商は4500万円)。その代表的な商品が、ボトムズの監督、高橋良輔さんが題字を書いた日本酒「最低野郎(ボトムズと読む)」だ。 仕掛けたのは同社取締役の宮﨑美帆さん。ファン故の岩をも貫く熱意の賜物、といえばその通り、そういう話ではあるけれど、アニメへのひたむきな気持ちが、実際のビジネスにつながっていく過程が面白い。 小学校から男の子っぽいアニメにはまり、大学にお勤めの傍ら、声優学校、製作プロダクションの下請け、と、25歳まで大阪で大暴れしていた宮﨑さんだが、ついに親元に呼び戻される日が来た! ※宮﨑さんの「﨑」の字は、サブタ
「まさか最終面接でサイレントお祈りとは!」 これは昨年就職活動を経験し、現在社会人1年目のAくんに先日取材していたときに出た言葉だ。法政大学3年生の頃から取材を通じて知る彼はふだん穏やかな好青年。しかしこの話をしたときには珍しく顔をしかめたので驚いた。 就活をする大学生は、企業が就活生に出す不採用通知メールを「お祈りメール」と呼ぶ。文末に「今後のご活躍をお祈りいたします」と書いてあることが多いためだ。サイレントお祈りとはさらにひとひねり加わって、「お祈りメールすらよこさず不採用」という意味になる。 Aくんが「サイレントお祈り」をどの企業からくらったか聞いてまた驚いた。お客様サービスが売りのコンビニエンスストア大手の1社だったからだ。「就活中の大事な時期に連絡が来ていないかずっとメールが気になって集中できず、気分がモヤモヤしました。町でコンビニを見かけるといまだに思い出します」と就活から1年
韓国サムスン電子とLG電子の「自信作」が相次いで日本でお披露目された。 サムスンは4月23日から新型スマートフォン(スマホ)「ギャラクシーS6」を、LGは5月から有機ELテレビをそれぞれ日本で発売する。日本のメディアの前に登場する機会が少ない両社だが、発売に先駆けて都内で大規模な新製品発表会を開催した。 世界のスマホ、テレビ市場で高いシェアを誇る両社。サムスンはスマホ、テレビともに世界首位、LGはテレビで世界シェア2位につけている。中国などの新興国勢の台頭でかつての勢いは失ったものの、いまだ2社ともに世界屈指の電機メーカーであることに変わりはない。 しかし、これらの数字が公開されるたび、「サムスンとLGの製品って本当に世界で売れているの?」と疑いの目を向ける日本人は多い。確かに、それもうなずける。両社とも日本市場では全く存在感がないからだ。世界首位と言われても現実味がない。 今回、サムスン
「修学旅行費」と「給食費」のために売春 どんな事情を抱えた少女が多いですか 仁藤:売春をした子に「なぜ始めたのか」と聞くと、よくあるのが「修学旅行費が払えない」とか。何日までにその積立金を払わなきゃいけなくて調べたら、日払いでもらえる高額アルバイトが目に入る。そういう流れですよね。 あとは中学生で「給食費が払えない」というのもあります。結構いるんですよ、中学生で売春やめられないという連絡とか。ある女の子は経済的にも貧しい家庭で、ネグレクトみたいな状態で育てられていて、給食費が払えないから払ってなかったら、クラスのみんなの前で先生に「給食費、親にもらってこいよ」と言われちゃって。 でも彼女は、それを親に言えなかった。親がずっと仕事の愚痴を家で言っていて、もうこれ以上迷惑かけたくないと思ったみたいで。それで「中学生 バイト」を検索する。何が出てくるか、推して知るべしですね。 闇社会からの脅し
遙から どの仕事も続かず、50代になっても引きこもり状態だった知人男性が、最近働き始めた。宅配業務だ。数週間後、その男性が嘆くのを聞いた。 「上司は、人の働きたがらない早朝や深夜便ばかり俺に押し付ける。得手勝手な連中ばかりだ」 そりゃそうだろう。50代無職の未経験者を雇う立場を考えれば、とりあえずは人手の空き時間をそれで埋め、使い勝手のいい20代に最も長時間の希望時間帯を提供しようとするだろう。 「人を何だと思っているのか」と憤る男性に、「仕方がない。頑張ろう」と励ましつつ、この「俺様」意識がどの仕事も長続きさせない核になっていることに、本人はいつ気づくのだろうと思った。 自分の思う自分の社会的位置と、社会で値踏みされる位置は違う。自任と他者評価は違うことに疎いタイプが少なからずいる。 テレビ業界ではアシスタントディレクターという位置は、一応、低いことになっている。 諸々の雑用もこなす立場
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