サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」(アクティブサイバーディフェンス:ACD)の導入について、政府が法整備に向けて動き出した。この取り組みには「攻撃元を特定して無力化する」ところまで想定されているが、果たしてそれが技術的に可能なのかどうか。サイバーセキュリティの専門家に聞いてみた。 政府が進める「能動的サイバー防御」とは 「国家安全保障戦略に基づいて、能動的サイバー防御を導入し、サイバー安全保障分野における新たな取り組みの実現のために、法制度の整備を図ることとしている。これについて、専門的な見地から検討を進め、体制の在り方などについてご提言をいただくため、このたび私のもとにサイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議を立ち上げることとした」(写真1) 河野太郎デジタル大臣は5月31日に開いた記者会見で、能動的サイバー防御の導入への法整備に向けて有識者会議を立ち上げるこ