タグ

ブックマーク / monado.hateblo.jp (2)

  • ジョージ・G・スピロ「数をめぐる50のミステリー」 - モナドの方へ

    数学雑学小咄を50こつめんこんだ一冊。内容も歴史的な話から最新レベルの話までさまざまだ。頭から通して読んでいると、そのトピックに必要な冗長な記述があったりするが、逆に言うとどこからも読めるように書かれている親切設計になっているということである。 前半の内容はほとんど知っていたものばかりだったが、後半になるにつれて新しい話題であるため、新鮮であった。 特に興味深かったのが圧縮アルゴリズムを用いて作者を推定するという試みだ。人それぞれ書き癖や好きな単語などが当然あるので、同一人物のテキストであれば圧縮度は高まる。 そこで作者不明のテクストを圧縮(普通にzipとかでOK)しておき、そこにAさんのテキストとBさんのテキストをそれぞれ追加圧縮する。より高圧縮であったほうが元のテクストの作者であるというのである。これは統計上かなりの確率で当たるらしい。 純粋な数学的な話も面白いが、他の学問分野と思わぬ

    ジョージ・G・スピロ「数をめぐる50のミステリー」 - モナドの方へ
  • 伊藤計劃「虐殺器官」 - モナドの方へ

    戦闘ものはあまり得意ではないので躊躇していたのだけれども、インタビューで黒沢清のCUREから影響を受けたと書いてあったので、やはり読まねばならないと手に取った。 脳の機能が局在していて、その機能を制御できる科学力を得た近未来の物語。そこではナノマシンにより倫理観をコントロールし、罪悪感なしに少年兵を射殺できる。これはガザニカの「脳のなかの倫理」のアイデアをうまく使っている。 また書の執拗なまでの残酷描写、非常な判断、少年少女兵の登場は、読む者の倫理観を激しくゆさぶる。読んでいるなかで湧き起こる複雑な感情が、科学でコントロールできてしまったら……という仮想実験を考えさせる、うまい作りである。 また虐殺文法は、チョムスキーの生成文法を背景に置きながらも、ある言語体系を用いる地域を破滅に追いやるという意味では、ベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体」を思い起こさせた。しょっぱなから匂い立つ

    伊藤計劃「虐殺器官」 - モナドの方へ
    osi7
    osi7 2009/05/21
  • 1