石川県能登半島地方を震源とする地震に対する自衛隊派遣を巡り、野党の一部から「逐次投入」「初動が遅い」といった批判が出ている。政府は部隊の増強を重ね、6日までに5400人態勢に拡充したが、2016年の熊本地震では発生から5日後に2万2000人を派遣した実績があるだけに、派遣規模に限れば見劣りの感もある。数字上で差が生じた背景には何があるのだろうか。 【写真まとめ】損壊した住宅で救助活動にあたる自衛隊員 「今般の自衛隊の災害派遣について一部、逐次投入であるとか、初動が遅いといった指摘がある。私から少し詳しく説明をしたい」 首相官邸で6日に開かれた政府の非常災害対策本部会議に出席後、記者団の取材に応じた木原稔防衛相が問わず語りに説明を始めたのは、地震発生後からの自衛隊の対応だった。 自衛隊は、地震発生翌日の2日までに2000人態勢を構築し、ヘリによる人員や物資の輸送、救助活動を実施。3日は460