過去40年近くもの間、「プログレス」と名付けられたソヴィエト・ロシアの無人補給船は、改良を重ねつつ、サリュートやミール、そして国際宇宙ステーション(ISS)に向けた、水や食料、燃料などの補給物資の輸送を担い続けてきた。そして、そノプログレスを打ち上げるソユーズUロケットもまた、同じ歴史を歩んできた。 2014年10月29日、その歴史にひとつの転換点が訪れた。この日、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられたソユーズ・ロケットとプログレス補給船は、これまでにない、大きく2つの違いがあった。ひとつは打ち上げに使われたロケットがソユーズ・シリーズの最新型であるソユーズ2.1aロケットであったこと、もうひとつはプログレス補給船に新型の航法装置が搭載されていたことだ。 ソユーズ2.1aロケット ソユーズ・ロケットの歴史は今からちょうど60年前の、1954年にまでさかのぼる。この年から開発が始まった大陸間