【ケアンズ(オーストラリア北東部)=吉村英輝】オーストラリアの治安党局は18日、最大都市シドニーで一斉家宅捜索を行い、無差別テロ計画に関与していたとして、15人を拘束した。アボット首相は、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の支援者が、国内で一般市民を対象に「公開殺人」を計画していたと明らかにした。 豪州では「過去最大」のテロ掃討作戦で、武装警察官ら800人以上が投入された。警察によると、拘束された一人は中東にいるオーストラリア国籍のイスラム国幹部から無差別テロを促されていたという。計画には一般市民を襲い首を切り落とす映像の公開も含まれていたとの情報もある。 一斉捜索は、東部ブリズベンでも行われたが、拘束者はなかった。現地の治安当局は先週、テロ容疑で2人を摘発している。ブリズベンでは11月中旬に20カ国・地域(G20)首脳会合があり、警察幹部は「対テロを含め、治安対策を徹底する」と警戒