化生の松下先生,高野先生と高分子物理化学という講義を担当しています.その講義で寄せられた質問に適宜答えようと思います. 初回12月25日の講義ではレオロジーの基礎についてお話しました.その中で「人間が触って判る」弾性率の範囲について触れました.弾性率が最も高いのはダイヤモンドであることはよく知られています.が,金属やコンクリートとの硬さの違いは人間が触ってもわかりません.その理由は,指で触った時,骨よりも硬い物質については,人間の骨が変形するからです.骨よりも柔らかい物質(例えばゴムなど)であれば,ゴムが変形する様子を触感で捉えられます.しかし骨よりも硬い物質は人間が触っても変形させられません.変形するのは骨の方です.逆に,人間の肉よりも柔らかいものも感知できません.そのようなわけで,人間が触って感知できる弾性率は概ね10^10Paから10^5Paの間のもの,つまりプラスチックやゴムですよ
ダイヤモンド構造を持つα-スズ(灰色スズ)は、バンドギャップがほとんどない半金属であることが知られています。今回は、ecaljを用いてα-スズの計算し、LDA計算でもGW近似計算でも半金属的なバンド構造を持つことを確認しました。 ダイヤモンド構造のα-スズ 私たちがスズと聞いて、日常的に思い浮かべるのは、β-スズと呼ばれる正方晶の結晶で、金属です。ここで周期表を眺めてみると、スズは14族に属する元素です。14族元素を上から順に見てみると、炭素・シリコン・ゲルマニウムといずれもダイヤモンド構造をとる半導体です(炭素の最安定構造はグラファイトですが)。スズもまた、13℃以下の温度では、ダイヤモンド構造をとり、α-スズ(灰色スズ)と呼ばれ、通常のβ-スズ(白色スズ)と区別されます。
シリコンの金属光沢は、金属のような自由電子に由来するものではありません。 ・シリコンは可視光全域で、価電子帯から伝導帯への励起による吸収を起こす ・可視域で高い屈折率を示すため、高い反射率を持つ この組み合わせにより、金属のような光沢を持つのです。 これらの現象は、キャリア凍結領域でも起こりますので、液体ヘリウム 温度以下でも金属光沢はそのままです。可視光に対して透明になる ということはありえません。 4K程度であれば、ガラスデュワーでも簡単に達成できますので、 観察は容易です。私はもう少しいいクライオスタットで、 超流動ヘリウムによりもう少し低い温度で実験をし、シリコン基板を 目視したことがありますが、当然見かけは変化しません。 常温状態での間接吸収端が1100nm程度、液体ヘリウム温度程度での 間接吸収端は1050~60nm程度ですから、YAGの波長(1064nm)前後 では、常温で不
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