前書き 以前、とある方から「何で合議という無駄の多いアルゴリズムを使っているんですか? 並列αβ探索で良いじゃないですか。」という趣旨のメールを頂きました。 そのメールには単に「並列αβ探索より合議の方が強くなったので採用しています。」とだけ返信しましたが、せっかくのネタなのでもうちょっと詳しくブログに書いてみます。 「同一局面を複数回探索する」=「無駄が多い」なのか? 上記のメールの方は、複数のクライアントが同一局面を探索する場合があるので、それを指して「無駄」と呼んでいた様です。 では、本当にそうなんでしょうか? 例えば、多くのコンピュータ将棋ソフトで使用されている「反復深化」や「LMR」も、合議と同じく「同一局面を複数回探索する」可能性が有ります。ですが、これを「無駄」と呼んでいる人はほとんど居ないと思います。 という訳で、上記の問いに対する私の答えは「NO」です。 並列αβ探索には