全ての画像を見る 脳科学者・中野信子さんが、話題の著書について語りました。 好ましかったりそうでなかったり、ときに不可解なこともある人間の思考や行動を、脳科学の視点で鮮やかに解き明かし、数々の著作に加え、メディアでも注目をあびる脳科学者の中野信子さん。 新刊「脳の闇」(新潮社)では、ポジティブ思考の落とし穴や、行き過ぎた正義と他者へのバッシングなど、誰もが陥る可能性のある心の闇と、それがもたらす現代社会の病理をつづり、発売から3ヵ月で10万部を超えるベストセラーに。 ポジティブ思考のメリットが盛んに語られて久しい中、あえて脳の暗部に目を向け続ける中野さんに、誰の中にも存在する“脳の闇”との付き合い方について聞きました。 ――中野さんの、脳や心理学をテーマにした著作は、実に50冊以上(共著含む)。一般の人にもわかりやすい形で、脳の働きにもとづく人間の心理や言動について伝えようと思ったのはなぜ