今月19日、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用している人にとって、極めて重要な裁判判決が言い渡された。それは日本学生支援機構が、奨学金の返済にあたって本来の返済額よりも多い金額を受け取っており、過払い分を返金すべきという内容だった。 しかも、裁判所は、日本学生支援機構は本来受け取るべきではないと知っていながらその分も請求していたと認定している。 そもそも、日本学生支援機構は日本育英会などが合併して発足した文部科学省管轄の独立行政法人で、高校生が大学や専門学校などに通う際に利用する「奨学金」といえば、この団体が運営しているものを指す場合がほとんどだ。このような「学生支援」を名目に創設された半ば公的な団体が、請求根拠が法的に無いことを認識しつつも請求を続けていたことは、通常考えられないだろう。 ではなぜこのようになったのだろうか。これから返済しなければならない人や、いま返済している人